
子育て真っ只中 2児のママ
「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」
今日のテーマは、
今月7日に発売された雑誌「新潮」で、
「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」というタイトルの連載を始めた、
音楽家、坂本龍一さん(70歳)のお話。
坂本龍一といえば、テクノの王様、YMOのキーボード、シンセサイザー。(イエロー・マジック・オーケストラは1978年結成、メンバーはベース細野晴臣、ドラム高橋幸弘)YMOとしても一躍日本中に、世界にも名を馳せましたが、その後も「教授」の愛称で親しまれつつ、映画「戦場のメリークリスマス」のテーマ音楽の作曲家としても著名な人。
その坂本さんが、自身のがんを公表していたのをご存知の方も多いかもしれません。
公表されたのは7年と少し前、2015年の1月でした。前年に告知されたのが、中咽頭がん、
進行度としては「ステージ4」でした。これまでほとんど語られることのなかった彼の、
そこからの、「ウィズがん」の手術、闘病、再発、そして音楽という仕事を、この「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」で繊細、かつ、大胆に、表現されています。
連載第一回めは、7年前の最初の中咽頭がんで「このままでは余命半年」の告知から以降、
当時は具体的な手術のことなどには触れられてこなかったのですが、この連載では、直腸の原発巣と肝臓、リンパに転移した腫瘍、さらに、大腸を数十センチ、切除したことにも触れています。この7年半ほどのなかでの仕事に対する価値観の変化、死生観の変化、音楽そのものへの渇望と幸福。そして2009年発刊となった「音楽は自由にする」(新潮社)、そしていわゆる「寛解」を経て、昨2021年には両肺に転移したがん提出手術のことにも触れています。
読んだ感想を私がこの場でごちゃごちゃ申し上げることは控えます。
雑誌「新潮」の「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」連載第一回のタイトルは、「ガンと生きる」。ぜひ書店で、お手に取ってみることをおすすめします。。
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* * 編集後記 * *
先日電車に乗っていて、30代くらいのビジネスマンが
「あいつはどうもムシが好かないな」と言っているのを耳にしました。
若いのに、そういう慣用句を使うんだなあ、と少し感心しましたが、「虫が好かない」とか「腹の虫がおさまらない」とかってほんとうにありますよね。
取り立てて特別な理由がないのに、なんだか嫌い。
受け流せばいいのに、姿を見ただけでもちょっとイヤ、言動を見聞きすると、合わないなあ、と思う・・・。なぜだろう、と分析しても心当たりがさほどない。
そんなときは、文字通り、自分の中の「虫」がその人を好きじゃないのだから、しかたがない、と思ってしまいましょう。
自分のせいではない、と開き直ることです。その相手が、職場の上司だったり、知人の一人だったりする場合はサイアク。でも、ひとつだけ方法があります。
無理にあわせようとするからイヤな気持ちがするので、物理的に距離をとれない、関わらなければいけない場合は、たとえ笑顔であいさつするときも「とくに心を込めない」という方法があります。
その人と関わるとき、「とくに心を込めない」。ただそれだけで、自分の中の虫が「あのいやなやつだ」と気づかず、意外とスルーしてくれます。
自分の中の「虫」と、「好かない相手」の距離をとる方法です。