睡眠、食事、に続いて、今回は「運動」について見ていきたいと思います。
なんらかの持病を持っている、とくにがん患者であるという場合、もちろんがんにもさまざまながんがありますので一概には言えませんが、「がん患者が運動をしていいのか」とか
そもそも「運動する必要があるのか」という疑問があります。
がんが身近な病気でないと思っている人、そういったところから経験も知識も乏しい人は、
「がん患者」というと病院に入院しているイメージ、できるだけ安静にしている人というイメージが強いかも知れません。私も昔はそんなふうなイメージを持っていました。
しかし、今はそんなイメージは古すぎるし、正しくありません。2人に1人ががんにかかる現代、もちろんのことですが、2人に1人が床に臥せっているわけではありません。
社会に出て活動をし、家庭生活を送り、病気を持ちながら日常を生きています。
そしてがん経験者、がんサバイバーで日常的にスポーツをしている人の多いこと!
「一般社団法人 キャンサーフィットネス」の代表理事、広瀬真奈美さんは、
「がんになったら運動しよう」がこの団体のスローガンだとすら言っています。
目的は「自分の体調をよりよいものにするため」。「がんになったら運動しよう」というのは、手術や治療を受けるのにも体力や筋力、持久力は必要だからです。2018年にドイツのミュンヘンで開催された欧州臨床腫瘍学会では、がんの治療の一環として運動を行うことが、治療中・治療後の症状管理、生活の質の向上に貢献する、と明確に提言されています。
医師から禁止されているのでなければ、好きなスポーツを自分のペースで続けることは問題ないし、後や治療後には倦怠感も出て身体機能が低下するけれど、そのためにも適度な運動はしたほうがよい、と推奨しています。
また、2018年にドイツのミュンヘンで開催された、欧州臨床腫瘍学会では、治療中・治療後の症状管理や、生活習慣の向上に、運動が有効であると明確に提言しています。
がんと診断される前後は、筋肉を失っていることが多く、運動を初期症状の応急処置と位置づけ、筋力・持久力をつけることで副作用の緩和にも効果が得られる、というのです。
「免疫力アップがいちばん大切」
私がよくおすすめしているのは早朝の散歩ですが、運動は疲れるからしたくない、と思われる方こそ、疲れにくい体に、免疫力のある体になるためにも、ほどよい運動、なにか楽しめる運動を見つけたいです。運動のすごいところは、身体だけでなく精神面の安定、不安の軽減にも大きく大きく貢献してくれるところ。
不安の種、心配の種をむだに育てず、「前向き力」を育ててくれるのが運動でもあります。
* * 編集後記 *
「キャンサーフィットネス」には、
がん患者向けに特化した、エクササイズやダンスの教室もあるようですので興味のある方はぜひ検索してみてください。
ほかにも、このコロナ渦で多くのオンラインレッスンが提供されていますね。
検索してみると、10や20ではないくらいたくさんのサイトが見つかります。
通常のスタジオを持たないオンライン専門のサイトもあるし、オンラインでもヨガを本格的に深められるサイト、スポーツクラブの運営するフィットネス主体のサイト、ボクササイズやダンスなどジャンルも豊富なところも多く、レッスン内容を深堀りして調べてみると、
「自律神経を整える」レッスンや、「マインドフルネス」をテーマにしたものもあり、
迷ってしまうほどバラエティ豊かです。
ウエアやタオルなんかを持ってスタジオまで出向かなくても、パソコンやスマホがあれば家で空き時間に受けられるのも気楽です。知人女性に聞いたところによると、どのサイトも最初の1カ月が無料だったり、1000円程度で受け放題だったりするので、お試しだけしながらあちこち自分に合う料金体系のサイト、好みに合うインストラクターを気長に探せるとのこと。そうするうちに運動が習慣になっていけば、気づかないうちに免疫力もアップ!です。
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