今日は、菌の話。
菌は菌でも、ウイルスの菌ではなく、
国の菌、のお話です。みなさん、「国菌」という言葉自体、お聞きになったことがあるでしょうか。書いて字のごとく、国の菌に認定されている菌のことなのですが、私は、この年齢になるまで知りませんでした。
学校でも、親にも教わった記憶ないなあ……、と思って調べてみたところ、2006年に認定されたそうです(於:日本醸造学会)。
こうしてブログを書いていて、キーボードで「kokkin」と打っても変換候補で出てこないのも納得。意外と最近です。
では「国菌」は、どんな菌のことを言うのでしょう?
答えは「コウジ菌(コウジカビ)」。
このコウジ菌だけが、国の菌として認定されました。
コウジ菌は、米、麦、大豆などの穀物に繁殖する、「糸状菌(しじょうきん)」=カビの一種です。そういえば日本人はもともと農耕民族。穀物をつくって繁栄してきた民族です。
コウジ菌は、農耕民族の日本人にとって、非常にありがたい微生物であり続けてきました。
国菌に認定されたのは2006年と最近ですが、コウジ菌が日本で目に見えない活躍をはじめてくれたルーツは太古の昔にさかのぼります。
弥生時代、一説には縄文時代から、コウジ菌による発酵を操っていたのだそうです。
日本独自の「和食」に欠かせない調味料である、日本酒、お味噌、醤油などの発酵を担う、
「国菌」であるコウジ菌。コウジ菌が発酵を担うと、体によい作用がどう生まれるのかについてはまた次の機会に……!
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* 編集後記 *
国の菌はコウジ菌。「国ナントカ」でいうと、広く知られているのは、
国歌が「君が代」、これがダントツだと思いますが、
国花がサクラ(桜)とキク(菊)、
国鳥はキジ(雉)、国石はヒスイ(翡翠)、
国技は相撲と武道、
国蝶なんていうのもあって、
オオムラサキだそうです。
日本人に愛国心が薄れたと言われて久しいし、愛国心なんていうと軍国主義の名残みたいに
感じる人もいるかもしれませんが、母国をへんに卑下することなどなく、自分の国を愛する純粋な気持ちは胸の奥に持ち続けていたいです。
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