こんにちは。
今日のお話はがんとストレスについて。
がんとストレスはとても密接に関係しています。
そもそも、がんの要因として、
喫煙、飲酒などの生活習慣、感染、化学物質、食生活、肥満ややせすぎなどの体格、
生殖要因やホルモンなどがあげられますが
(国立がんセンター「がん情報サービス」より)、
もう一つ、がんの要因として挙げられるのが
「ストレス」です。
ストレスは、がん予防の段階でも、かかった後の段階でも、がんと密接に関係します。
こんな例があります。
ある肝臓がん患者の方が、術後5年、再発もなく、順調に生活されていたのに、
配偶者の突然死を経験されたことを機に、わずかの間に急激にがんが進行し、
数か月亡くなられた例があったそうです。
また一方では、余命数カ月と言われたがん患者の方が、
10年以上再発もせず元気にされている例も少なくない。
その人たちに共通するのは、
前を向いて生きて行こうという明るさをもち、
ストレス解消が上手、という点だそうです。
そもそも「ストレス」とは?
「心身にとってマイナスとなる出来事や状況、
刺激などによって生じる緊張や不安などの状態のこと」です。
心身にストレスがかかると、
体内に活性酸素が増加し、免疫力を低下させます。
がんとの闘いは、ストレスとの闘いである、
とも言われるゆえんですね。
しかし思い返してみると、私の胃がんの場合、
がんとの闘い、というよりも、
がんとの生活、といったほうが近いような気がしています。
そもそもがんにかかること自体が、
ちょっとやそっとでは解消できない、
巨大なストレスであることは間違いありません。
そうであるならば、がん細胞が体にあることはある、
あるけれども、
できるだけ元気にできるだけ機嫌よく、日々を生きていくためにどうするのか。
ビジネス用語から派生しているのか、最近はそういう考え方を
「ストレスマネジメント」というそうです。
ストレスを、解消するとかコントロール(支配)するというより、
Management(管理する、うまく扱う)する。
カタカナ言葉はあまり得意なほうではありませんが、
がんと密接な関係にある「ストレス」、
上手にマネジメントしていこうではありませんか。
次回は、ストレスマネジメントについて、具体的な方法を一緒に見つけていきましょう。
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ストレスとがん、といえば、思い出す女性がいます。知り合いのお嬢さんで、ある地方の大きな企業の若社長の妻として経理の仕事を任されていたのですが、彼女はそこで、理不尽にしいたげられるようなつらい仕事環境が長年続き、10年前、乳がんになりました。
その病気がきっかけとなり、その事態が発覚、企業の人事が大きく変わり、彼女のストレッサーだったある幹部数名が放逐されました。
ひとことで言えばそういう流れですが、その彼らを、夫である社長が辞めさせるまでにはごたごたもあり、でもなんとしてでも彼女が復帰する職場としては彼らのいない会社でなければいけない、と夫である社長はがんばってくれたの、と彼女はいいます。
その後、乳房再建の手術も行い、幸いがんの再発はありません。
彼女にとって、自分のがんはストレスが原因。そして夫がストレッサーを完全に取り除いてくれたから、転移も再発もしていない、ということは自明の理だそう。
旅行好きな彼女はフランスのパリに一人旅をして私にも絵葉書をくれるまでになりました。
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