細胞の中に平均数百個あるミトコンドリアがATP(=アデノシン三リン酸)というエネルギーを生産してくれています。
ミトコンドリアは体を動かすエネルギーのもととなり、手足や体の各部を動かすのはもちろん、臓器の活動も担っている、非常に大切なもの。
いかに効果的に増やすかがカギとなります。
今日は、ミトコンドリアと「運動」との関係を調べていきますね。
細胞内のミトコンドリアは、30歳くらいを境に徐々に減っていきます。
30歳くらいを境にスタミナ、活力が横ばいから下降線となるのを感じたことを覚えている方も多いと思います。
しかし、持病のあるなし、個人差はありますが、ミトコンドリアを増やす運動のコツ、というのがあるそうです。
ミトコンドリアがATPをつくってくれていますが、細胞中のATPの量を「監視する酵素」があるのだそうです。その監視する酵素は、細胞中のATPが不足するとスイッチがはいり、
「より多くのATPを作りなさい!」と発動し、ミトコンドリアはそれを受けて分裂を始めるのだとか。のんびりした散歩くらいだと、その監視している酵素はATPの減少を認めずにスルーしているのですが、ちょっとだけキツイなと思う運動が1分ほど続くことで
ATPが減った!と感知し、いざ発動。たとえ1分で運動をやめても、しばらくその発動が続くので、効果的にミトコンドリアを増やすことができるのだそうです。
ちょっとだけキツめの運動を1分、というのは、たとえば散歩の合間に、1分だけ少し早歩き散歩を混ぜ、それを1時間の散歩のなかに4〜5回入れるような、手軽に始められるものでよいそうです。
エレベーターやエスカレーターの代わりに、階段をリズミカルにのぼると、だいたい1分くらいでしょうか。家のなかで、トイレを使ったあと、最後にスクワットを取り入れてみましょう。両腕を前に伸ばし、ひざをつま先より前に出ないように、腰をそらさないようにして、便座に触れない程度にゆっくりお尻を落とし、ゆっくり体勢をもとにもどす…、それを10回。そんなスクワットだけでも1分くらいの「少しキツめの運動」になります。
トイレのたびに行えば、1日4,5回の習慣になります。ミトコンドリアを増やし、スタミナを保持することで、少しでも強い体を目指していきましょう。
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* 編集後記 *
先日、中華料理店にいったとき、ソーシャルディスタンスでだいぶ遠い隣のテーブルから、
中国人の夫婦と日本人の夫婦が談笑しているのを耳にしました。
「日本のコンビニのおにぎり、日本人あたためないでしょ?お弁当だって冷たいの食べる人いるよね。中国人はあたためるよ。冷たいおにぎりは体に悪いよ」とおっしゃっていて、
「ほんのりあったかいくらい?」と日本人の女性がたずねると、「いや、ちょっとだけじゃないの、熱々の手前くらい」と中国人女性が答えていたのが印象的でした。
医食同源が基本の中国では、「冷えは万病のもと」と冷えを避けることを重要視します。
身体を冷やさない、冷えたものを体の中に入れない、というのはごくごく大切な基本で、
常識なんだという話でした。さらに興味深かったのが、「女性は冷え性といって冷えることに敏感だけど、日本の現代社会は男性の冷えも多いよ」と。
もしかしたらその中国人男性はお医者様なのかもしれませんが、「西洋医学、東洋医学、男、女、こども、若い、若くない、おじいさん、おばあさん関係ない。身体を冷やすのは本当によくないよ」とか、「せっかくお風呂であったまったあと、冷たいビール飲むのよくないよ」と大きな声で言っていました。
そうおっしゃるその方は、紹興酒を常温で飲んでいました。
身体を冷やさない、温める。体温1度アップ。
暑い毎日ですが冷たいものの摂りすぎずには気を付けて。
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