今日は、「体の声に耳を傾けていますか」がテーマです。
よく、健康のためには、体の出す信号に注意深くなろう、とか自分の体の声に耳を傾けよう、と言われます。
みなさんは、自分の体の信号に敏感ですか?自分の体の声に耳を傾けることを、意識的にしているでしょうか。
自分の体の信号に敏感になる、自分の体の声に耳を傾けるって、いったいどうすればよいのでしょう。
人間は本来、そんなに自分で意識しなくても、寒い風にあたるとくしゃみが出て、ゾクゾクッと寒気がして、おお寒い、と襟元をかきあわせるし、体に水分が足りなくなれば、「のどが渇いた」と感じて立ち上がってキッチンに行ったり、自動販売機を探したりしますよね。
人間の体はとてもうまくできていて、脳にそれなりの信号を送ってくれて、自然と行動に移れるようになっています。ほんとうに、誰がつくったのかわかりませんが、生き物のシステムってすごいなと思います。しかし、現代人である私たちは、体の信号を出しにくくなっている、体の声を聞けなくなっているのも事実です。
体からの信号、体の声というのは、「欲望」「欲求」とは少し違います。
食べたいときに食べたいものを好きなだけ食べるのは欲望ですが、必要な栄養を適切な量でしっかりとろうとするのが体の声です。現代人は、まわりの環境がかなり複雑、かつ情報過多。太陽が昇るのと一緒に目覚め、太陽が沈むのと一緒に寝ていた、つまり自然の営みとともに生きていた時代は「本能」が優先順位1位だったかもしれませんが、そんな原始の時代からはるか、現代に生きる私たちの「体の声」は、複雑なまわりのいろんなことに惑わされて、聞こえづらくなっている、キャッチしづらくなっています。
太陽が沈んで、暗くなったから寝よう、疲れたから少し休もう、と体の声が言おうとしても夜でも電気がついていれば昼間のように明るいし、テレビやパソコン、スマホの画面も四六時中光を放っています。しなければいけないタスクは山積みで、疲れたから休む、というシンプルなものではなくなっています。
お腹がすいたら、狩りをしたり釣りをしたりしなくても食べるものが手に入る一方で、
ラクにものを保存するため人口添加物のはいった食べ物がたくさん出回っています。
交通機関も発達して、エスカレーターもエレベーターもあるのでラクで便利にはなりましたが、多くの人が運動不足だとなげくようにもなりました。そして一方で、今日の疲れがその日の夜でとりきれていないと感じる人が多くいます。
「一日中働いているのに運動不足」って、考えたらおかしなことですが、
現代の病理というか、実際多くの人がそんなところをじたばたして、毎日を生きています。
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