こんにちは。
以前に放送されたBS朝日の「世界のドクターが徹底解説 がん・糖尿病が治る時代へ」。ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
大きなテーマとしては、人生120年時代がそこまできている、というもの。
世界の名だたるドクターに一斉に行われたアンケートも、興味深い結果が多く出ていました。なかでもがんに関しては、「2035年にはがんの大半が治癒可能になる」というもので、2015年に運営を開始した「ナノ医療イノベーションセンター」の活動がクローズアップされていました。
ナノ医療イノベーションセンター、略してiCONM(Innovation Center of NanoMedhicine)は、大手製薬会社やベンチャー企業多終結した組織。片岡一則センター長を筆頭に、多様な技術と人材が交流する場として研究が進められています。
最先端のがん治療だから、番組は光免疫療法の話かな、と想像していましたが、そうではなく、もう少し先の未来……、私の感覚ではSFの世界かな、と感じるような論理でした。
iCONMの掲げる医療技術はというと、「体内医院」。体内の、医院です。
体内にある病院って、どういうことでしょう……?
iCONMのいう体内病院とは、「人体内の、『必要な場所で・必要な時に・必要な診断と治療』を行う、ウイルスサイズ(~50nm)の、スマートナノマシンの創製による体内病院の構築」だそうです。
(iCONMのHPより)
もう少しわかりやすく言うと、ウイルスと同じくらいの小ささの、50nmにも満たないナノマシンを、体の中に入れるのだそうです。
マシン=機械、と聞いて想像するのは、心臓のペースメーカーのような金属的なものですが、そうではなく、「分子を習合させるひも状の分子のかたまり」なのだそうです。
そもそも、正常な細胞と、がん細胞の違いのひとつに、細胞に空いている穴、「すきまの大きさの違い」というのがあって、正常な細胞に比べて、がん細胞はこのすきまが大きいんですね。このナノマシンは、正常な細胞の隙間には入らないサイズで、がん細胞に空いている隙間には入るサイズということになります。
薬をコーティングしたナノマシンが、体じゅうをめぐり、正常細胞の中には入らないけれど、がん細胞の中には届いて、効力を発揮してくれる。このナノマシンは、常時体の中にいる。だからこその体内病院ということですね。
そもそも、がん治療というのは、薬を目的の場所「だけ」に運ぶことが難しい治療。放射線が健康な細胞も攻撃してしまうのもそうだし、抗がん剤が副作用をともなうというのもそうですよね。薬を、目的の場所に適切に運ぶ、を実現するのが、体内病院、ナノマシンということです。ナノマシンのしくみである、ひも状の分子の話は、ちょっと専門的なので、興味のある方はぜひ調べてみてください。
いつも科学や医療の進歩は、一般の想像を超えた研究を今している人たちのおかげでぐんぐん進んでいます。BS朝日は、「BS朝日ザ・ドキュメント」や「命を救う!スゴ腕ドクター」、「がん最前線キャンサーボードTV」などなど、がんに特化した番組や、「ドクターズボイス」、「メディカルアイ」などほかの医療関係も充実しているようなので、チェックしておきたいところです。
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この番組内では、「日本人は食事を3食きちんと食べよう、と教育するが、回数が多い、2食でいい」、というような識者の話も出ていました。しかし、日本人は農耕民族で、主に米を食べ、肉食はしなかった。欧米人はもともと狩猟民族だし、肉食。アメリカで出されるステーキ肉の大きさを見ると、「これ何人前?」という量だったりしますよね。
また、お腹がすくことで若返りホルモンが分泌されるともいわれる一方、食事の回数を減らす、間をあけると過食にもつながり、血糖値の乱高下にもつながるともいわれます。どれも間違ってはいない情報かもしれなくても、自分にとっての正しい情報はどれか、がとても大切。知人の50代女性が、どうも糖尿病の傾向があるというので、グループファスティング3日間、というプランに参加しようとしたらしいのですが、念のため事前に糖尿病のお医者さんに相談したら、「糖尿の人に3日断食は確実にまちがい。方向性が違うよ」と言われたのだそうです。まずは薬で血糖値をコントロールしながら食習慣改善と運動、その一環で、夕食だけ炭水化物抜きなどの方法を考えるのが、ふさわしい順番だよと。
しかも薬は日進月歩で、これまではインスリンを出せ出せという薬が主流だったけれど、もうそれは古くて、糖を尿に出してくれる薬があり体に負担が少ない…という診断。少なくとも、「3日断食して一気に体質改善!」は自分にとっては間違いだった、と彼女。
自分にとっての正しい方向性に、気づけてよかったですね。
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