「残念ながら、もって半年です―――。」
という医者のセリフで始まる本があります。
小説や、物語ではありません。テレビドラマの脚本でもありません。
この本を書いたのは実在する一人の外科医です。
医大を卒業後、がんを切除する手術を、ルーティンワークのように、
10余年の間、毎日おこなっていた一人の外科医が、
数十年後に執筆することになった、『余命宣告からの希望のがん治療』という本です。
この医師は、医大卒業後の10年間を「切れるがんは切る」、
そういった執刀の日々だったといいます。
がん細胞を切り取るために、体を開き、切れるがんは切る、
しかしもし他の臓器への転移があったら手術を中止、そこから先は内科医に託す―――。
その後、彼は、自分のクリニックを開院します。
そして、外来患者の診察を行うようになります。
クリニックには、いろいろな患者―――、手術、抗がん剤、放射線の三大標準治療をやりつくして体がボロボロになってしまった患者、他院で手術したけれどもがんの再発に苦しんでいる患者、いろいろな患者がおとずれます。
そして彼の仕事は、「がん細胞を切り除く」ことだけでなく
「がん患者と向き合うこと」になります。
そして、「切り除くことができなければ内科医に託す」だった仕事が、
「がんをすべて切り、取り除くことができなければがんの進行を止めなければならない、
そのためには免疫力を、高める必要がある。そのためにはどうするか」
を模索していく仕事に変化していきます。
そしてこの本には、免疫力を、がん細胞の増殖を抑えられるレベルにまで高める、
その実際の方法が書いてあります。
我田引水のようで恐縮ですが、陶板浴療法にも詳しく触れられています。
食事療法のほうは、調味料について、玄米について、納豆や豆腐などの植物性たんぱく質、スーパー発酵食品である黒ニンニク、酵素たっぷりの野菜ジュースについてなど
摂るべき食品と同時に、摂るべきでない食品についてもとても具体的に書かれています。
また、がんと闘ってくれるリンパ球を増やすために交感神経と副交感神経をバランスよくスイッチすることが必要だということ、そのためにどんな生活習慣がよいのか、
また、陶板浴がなぜおすすめなのかそのメカニズムについても、
医学博士の立場からくわしく触れています。
最後になりましたが、この本の著者である医学博士は藤田博茂先生。
幻冬舎からの発刊です。
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「就寝前の1時間はスマホの画面を見ない」というのは、
睡眠の質を高めるコツのひとつでもあります。
逆に言えば、「就寝前にスマホの画面を見ると眠りの質を著しく下げる」、
ということです。
スマホの害や、ゲームの害は、交感神経を優位にし続け画面を見続けることによる視神経の疲労、ゲーム画面に集中し続けることによる脳への過度の刺激、腱鞘炎やスマホ巻き肩などの症状もあります。
非常に怖いものですが、現代社会特有の持病のはずなのに、それらが特に民放のテレビなどではまったくといっていいほど取り上げられません。
民放のCM、つまりお金を出しているスポンサーに、大手スマホ会社、大手ゲーム会社がいるから、スマホやゲームの害など不利益になることをコンテンツにしないんですね。
そういう経済の論理、ジレンマのような側面というのはの業界にも縦横無尽にあります。
情報過多の現代ですが、あまり流れない情報の存在というのもある。
理由はたいてい大企業が損するからとか、トクしないからとか……。
自分や家族のために、何が本質的に大切なのか、何は不要なものか害ですらあるものか、
そしてそれらを選別するにはどうすればよいか。
そのための知恵を、意識的にもちたいものです。
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