こんにちは。
最近、よく眠れていますか?
昨夜の眠り、ここ一週間の眠りを振り返ってみてください。
うん、まあまあ……とうなずいた方、いや、あまりよく眠れていないな……と思った方、
昔より早く目が覚めるようになったかな……と感じる方もいらっしゃるかと思います。
よく、「質のよい睡眠をとろう」ということが言われます。
それは「夜10時〜午前2時が睡眠のゴールデンタイム」ということ。
夜10時から午前2時、この4時間のあいだは、脳と体にぜひ休みをとらせていてほしい、というものなのですが、このゴールデンタイムのことを「知ってますよ」と思われる方も多いでしょう。
しかし、実際に「実行しています」、「毎日の習慣です」という方はかなり少数なのではないでしょうか。
10時に脳と体が睡眠状態になっているためには、9時半ごろには布団に入ることになります。
そうすると8時半にはお風呂に入りっていることになるし、もっと逆算していくと、お風呂をわかすこと、家事の片づけやなにか、翌日の準備をすることも含めれば、7時半頃には「一日の終わり」の雰囲気にならなきゃいけない。
夕ごはんを7時前に食べることだって現代人にとってはなかなか現実的ではない気がします。
睡眠は、究極の「副交感神経優位」。
脳と体にとって絶好の、この上ないリラックスタイムです。
ただリラックスする、休めるだけでなく、「免疫細胞の修復タイム」として欠かすことのできない、大事な大事な時間帯だということだけは、毎日、心にとどめておいてください。お話したことのあるとある神経外科医の先生は、「寝るから生きていられる」、「よく寝るために昼間はある」などともおっしゃっていました。
朝早く起きて日の光を浴びるのも夜よく寝るため。
起きているときに運動をして活動量をほどよく上げるのも夜よく寝るため。
栄養バランスのとれた食事をよく噛んで腹七〜八分目食べるのも夜よく寝るため。朝起きて、ああ、よく眠れた、と感じられていたら、たいていのことはうまくいく、ともおっしゃっていました。
誰しも、よく眠れることばかりではありません。忙しくなれば、人は睡眠時間を削ってことにあたろうと努力してしまう。
悩み事にさいなまれているようなときは、どうしても眠りが浅くなってしまいます。
しかし、「睡眠は習慣をつけやすい」ものだともおっしゃっていました。
良い習慣も悪い習慣もです。
だから「睡眠は現代人にとって技術のひとつだ」とも。
今、自分の睡眠習慣がそんなによくない、睡眠の満足度が低め、起きたときにすっきりしない……というのであれば、自分にとっての質のよい睡眠をみつける、それを自分のモノにする技術を手に入れる……、そんな考え方をしてみませんか。
では自分にとっての質のよい睡眠を獲得するには、何から始めればよいのでしょう。
睡眠は人それぞれの体質、日々の活動具合にも密接に関係していて個人差がありますが、おしなべていえるのは、睡眠にとって「よい光」と、「よくない光」を知ること。
よい光とは、朝、できれば午前中の光。朝の太陽の光を浴びると、セロトニンが分泌され、15時間後くらいに眠くなります。
セロトニンは体だけでなく精神的安定ももたらすので、起きたら朝の光はぜひたっぷり浴びたいもの。
睡眠にとってよくないほうの光は、パソコンの画面の光、スマホの画面の光です。
寝る直前のメールチェックは、それだけで「エスプレッソ2杯分」だとおっしゃる女医さんもいらっしゃいます。視神経から脳を覚醒させる画面の光は、睡眠前は禁物。寝床にスマホを持ち込む習慣をどうかやめましょう。
「10時から2時のゴールデンタイムに脳と体が寝ていること」、それを最高峰の目標に掲げつつ、自分なりに少々カスタマイズして、自分にとっての質のよい睡眠を探していきましょう。
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* 編集後記 *
自分がどんなふうに眠れているのか、いないのか。
今はいろいろな端末や機械で自分の睡眠の記録がとれます。
Apple WatchやFitbitなどのウエアラブル端末なら手首に時計のようにはめて睡眠の記録をとれます。寝ているときに腕になにか巻き付いているのはわずらわしい、という方は、「Sleep Cycle」というアプリをスマホに入れると、寝返りなどの振動と好感度センサーで眠りの深さを測定し、記録してくれるのだそうです。
日によって、寝てすぐ深い眠りのゾーンに入った時は、翌朝がスッキリ起きられたことがわかったり、長く寝ていても睡眠スコアが比例していいわけではないことがわかったりといろいろわかってけっこう楽しいです。
眠りが浅くなったタイミングで目覚ましのアラームを鳴らしてくれたりもするので、気になったかたはぜひお試しください。
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