今朝の寝覚めはいかがでしたか?
今朝の、寝起きの際の、最初の感触を思い出してみてください。
よく眠れたなあ、という満足感はあったか。
体の固さやだるさが、ここ最近と比べてどうか。
目が覚めて布団から出るまで、ネガティブな気持ちがなく起き上がれたか。
気づいたら起きて立って、カーテンを開けていた、布団をたたみ終えていた、軽くストレッチをしてトイレに行った……というような、自然に活動していたというのでしたら理想的です。起きて時計を確認したけれどまた布団をかぶってしまった体のだるさで起きられるまで時間がかかった、疲れがとれていないというガッカリ感に覆われてしまった……というようなつらい気持ちの寝起きだったのであれば、どうか何らかの睡眠改善対策をとっていきましょう。前回は、睡眠にとってのよい光と悪い光の話をしました。
よい光は朝の光。
朝の光をなるべく浴びて、セロトニンを分泌させましょう。
よくない光は夜寝る前の画面の光。
エスプレッソにも匹敵する覚醒作用、興奮作用のある光は、睡眠前にはよくありません。
布団の中にスマホを持ち込まない、それだけでも習慣づけたいものです。
今週は、睡眠にとってよい食事とは、について。
「よく寝るための食事」、といって考えても、睡眠を阻害する成分ならカフェインが有名ですが、入眠をうながすような、深く眠らせてくれるような成分が、食品の栄養素のなかにあったかな……と睡眠と食事って、関係性がやや薄い気もします。
ところがどっこい、朝昼晩、どんなものをどんなふうに食べたかで、睡眠の質は大きく違ってきます。
睡眠は究極の副交感神経優位、超スペシャルリラックスタイムです。
しかし万人の睡眠が毎晩毎回、「究極の副交感神経優位」であればきっと世の中もっと平和。人によって、日によって、体調やメンタルの上下によって揺れ動くのが睡眠です。
それをなるべく「自分にとってよい睡眠」に近づけるために、「習慣づけ」と「摂りたい栄養」を振り返っておきましょう。具体的にはどんなものがあるでしょうか。簡単に言うと3つです。
1) 食事の時間
だいたい決まった時間に3食を摂っていらっしゃるでしょうか。
朝7時、昼12時、夜7時、というように、だいたいの目安でいいです。好きな時に満腹になるまで食べる、つい手が伸びてだらだら何かしら食べるのと日3回ほぼ決まった時間に食事を摂るのとでは、睡眠の質にも大きな差が出てきます。
体内時計が整うことは、よい体調、よい睡眠の第一歩です。
また、年齢を重ねてくると3食しっかり食べる欲求がない、朝は食べない、という方もいらっしゃると思いますが、特に朝食は、睡眠という一日の中でいちばん長い絶食のあと、
何かしらお腹に入ることで、一日のスタートだよ、と胃に伝わって、交感神経のスイッチが入ります。
血糖値も下がりきっているので、脳にブドウ糖を送り込むためにも、野菜ジュースやバナナなど、軽いものでよいので摂るようにしましょう。
2)カフェイン
覚醒作用、興奮作用のあるカフェインは、コーヒー、紅茶、緑茶など多くの飲み物に入っています。ほうじ茶や番茶、ココアにもカフェインは入っています。
カフェインは、摂取すると、年齢にもよりますが、4〜5時間ほど体内に残るといわれているので、夕方5時か、遅くとも6時以降のカフェインは避けるようにします。
カフェインのない(ごく少ない)飲み物を覚えておくとよいと思います。
麦茶、ルイボスティー、とうもろこし茶など。最近はデカフェという、カフェインを抜いたコーヒーも種類が増えました。
デカフェはドリップでもおいしくない、というコーヒー好きの方、実はインスタントのデカフェを探すとなかなかおいしいのがありますよ。
3)睡眠の質を上げる食材
メラトニン、という物質の名前を聞いたことがある方も多いと思います。
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」。メラトニンには抗酸化作用、抗がん作用があると言われている一方、加齢とともにメラトニンは減少するため、年をとるとぐっすり眠る力も少しずつ弱まっていきます。
それならばしっかりメラトニンを分泌させようということになりますが、メラトニンは栄養からつくることができます。
そのもととなるのがトリプトファンという必須アミノ酸のひとつで、豆類、バナナ、アボカドなどのタンパク質豊富な食材に多く含まれることが多いです。
寝る前には、魚介類に多く含まれる「グリシン」が有効。グリシンが多く含まれるのは、エビ、イカ、ホタテ、カジキマグロなど。ぜひ夕食の献立には魚介類を選びましょう。
3食摂る時間とリズム、カフェインを避ける、睡眠によい食材。
そしてよい睡眠のためになる食事は、胃に行ってからの消化が負担にならないように、ゆっくりよく噛んで、唾液を分泌させることも大切です。
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* 編集後記 *
陶板浴が、質のよい睡眠につながるのは、このブログを読んでくださっている方には当たり前のことのように思われるかも知れません。
サウナや岩盤浴は、ドッと汗をかくので、脈拍も上がり、「交感神経優位」になります
交感神経優位というのは、脳と体がいわば戦闘態勢になることなので、朝サウナに入って気合を入れて仕事に行く!といつビジネスマンに人気なのがわかります。
陶板浴は体に負担のかからない温度でゆっくり全身をあたためる「副交感神経優位」。
自宅に陶板浴をお持ちの方はぜひ、疲れのとれきれていない朝、活動量の増えた日中にも可能なら1度、そして寝る前、以上の「1日3回」がおススメです。
夜の陶板浴はとくに、リラックスしてそのまま眠ってしまうことも多いので、電源をつけっぱなしで長時間陶板浴に寝そべったままだった、ということになると、温泉につかりすぎた湯あたりのようになってしまうことがありますのでお気をつけください。
タイマーで20分〜30分に調節し、自動的に切れるようにセットするのをおススメします。愛用者のおひとりは、布団の横に陶板浴を置いて、寝る前に20分陶板浴、うとうとしているうちにスイッチが切れて、横の布団にゴロゴロ…と移動するのが睡眠前の至福のルーティーン、だそうです。
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